家に蓄電池があると、「停電しても大丈夫」と思っていませんか。
わたしもそうでした。
家を建てたときに太陽光発電と一緒に付けてから、8年。停電のときにどう動くのか、実は一度も確かめたことがありませんでした。
台風のニュースをきっかけに調べてみたら、わが家の蓄電池 停電のときに使えるのは、家じゅうではなく4つだけ。しかも、自分でレバーを切り替える作りでした。
知らないままだったら、停電した夜に「蓄電池があるのに電気がつかない」と慌てていたと思います。
この記事では、わが家で確かめたことと、蓄電池がある家で確かめておきたい3つのことをまとめました。

付けたときに説明は聞いたはずなのに、8年たつと、すっかり忘れているものなのよね
蓄電池 停電で「家じゅう使える」とは限らない
蓄電池には、停電したときに電気を送る範囲で、大きく2つの種類があります。
全負荷型:家じゅうのコンセントに電気を送れる
特定負荷型:工事のときに決めた一部のコンセントや照明にだけ電気を送る
特定負荷型の場合、停電中に使えるのは、あらかじめ選んだ回路だけです。
どちらなのかは、蓄電池の種類と、取り付けたときの工事で決まります。同じメーカーの蓄電池でも、家によって違うことがあります。
わが家の蓄電池は、メーカーの説明では停電時は「重要負荷」にだけ電気を送るタイプでした。重要負荷というのは、かんたんに言うと「停電のときに電気を送る、と決めておいた回路」のことです。
わが家の蓄電池 停電中に使えるのはこの4つ
家の電気の図面に書いてあった
まず見たのは、家を建てたときにもらった電気の配線の図面です。
図面のすみに、「重要負荷回路(1回路、1500W以内)」として、次の4つが書いてありました。
- リビングの照明
- キッチンの照明
- 冷蔵庫のコンセント
- インターネットのルーター(Wi-Fi)のコンセント
停電しても、冷蔵庫が動いて、リビングとキッチンに明かりがついて、Wi-Fiが使える。そういう組み合わせでした。
図面には「重要負荷のコンセントはルーターの電源になるように」という書き込みもありました。停電中にいちばん困るのは情報が取れなくなることなので、そこまで考えて決めてあったのだと、8年たって知りました。
ただ、図面を探していて気づいたことがあります。
手元にあったのは、家を建てる前の打ち合わせ用の図面だけ。完成したあとの正式な配線図は、書類の束のどこにも入っていませんでした。
ハウスメーカーに電話で聞いてみると、正式な配線図は会社のほうで保管されていて、送っていただけることになりました。家を建てて8年たった今でも、頼めばちゃんと出してもらえる。家の書類に見当たらないときは、建てた会社に一度聞いてみる価値があります。
ブレーカーを切って、図面どおりか確かめた
ただ、その図面は家を建てる前の打ち合わせ用のものでした。完成までに変わっているかもしれません。
そこで、分電盤にある「重要負荷」のブレーカーを少しの間だけ切ってみました。
リビングの照明、キッチンの照明、冷蔵庫、ルーター。4つとも止まりました。図面どおりです。
見終わったら、すぐにブレーカーを戻しました。
使えないものも、わかった
逆に言えば、この4つ以外は停電中は使えません。
わが家はオール電化で、ガスは引いていません。IHクッキングヒーターの回路は4つに入っていないので、停電中は料理に使えません。お湯をわかすのも同じです。
蓄電池があっても、カセットコンロは手放せない。
わが家のカセットコンロは、ふだんはまったく使いません。それでも、災害のときのためにと捨てずに取ってあります。これが正解だったわけです。
しまってあるカセットボンベは、缶の底で期限を見る
ここで気になったのが、ボンベの期限です。新品のまま、しまいっぱなしでした。
カセットボンベには、ガス漏れを防ぐゴムの部品が使われていて、年月がたつと劣化します。業界団体の目安は次のとおりです。
- カセットボンベ:製造から7年以内に使い切る
- カセットこんろ本体:製造から10年を過ぎたら買い替えを考える
製造年月日は、ボンベの缶の底に8けたの数字で印字されています。
さっそく、わが家のボンベの缶の底を見てみました。
「20190829」。2019年8月の製造で、7年の目安をちょうど1か月過ぎていました。
こんろ本体のシールには「09」とあり、2009年ごろのもののようです。こちらも10年をとうに過ぎています。
災害のときのためにと取っておいたものが、いざというときには替えどきを過ぎていた。蓄電池を調べなければ、缶の底を見ることもなかったと思います。
ボンベは、さっそく新しいものに買い替えました。
10月7日は「カセットこんろとボンベの日」です。台風の季節の終わりに、一度缶の底を見ておくとちょうどいいと思います。
日本ガス石油機器工業会「カセットこんろとカセットボンベは経年劣化します」
台風の前に買い足しておきたいものは、台風の備えの記事にまとめています。
→ 台風 備えは3日前から|50代の家でやること9つと停電のしのぎ方

蓄電池があるから全部大丈夫、じゃなかったのね。使えるものがわかると、足りないものも見えてくるのよ
停電したら、自分でレバーを切り替える
分電盤に「停電時 こちらに切替えて下さい」
もうひとつ驚いたのが、分電盤のシールです。
蓄電池用の分電盤は、正直に言うと、調べようと思わなければ開けることはありませんでした。ふたの存在は知っていても、「これ、何だろう」くらいに思っていたのです。
開けてみると、切り替えのレバーがあり、「通常時」と「停電時 こちらに切替えて下さい」と書いてありました。
わが家は、停電したら自分でレバーを「停電時」に上げる作りでした。
ハウスメーカーに聞くと、停電したらレバーを「停電時」に上げ、電気が戻ったら「通常時」に下げるだけでよい、とのことでした。
蓄電池のメーカーのホームページには、「停電すると自動で切り替わる」と書いてあります。ハウスメーカーによると、自動で切り替わるのは最近のタイプで、8年前に付けたわが家は、手動で切り替える作りだそうです。
また、停電のときに決まった回路だけ使える「特定負荷」と、家じゅうで使える「全負荷」の2つのタイプがあるとも教えてもらいました。わが家は、4つだけ使える特定負荷のタイプです。同じ「蓄電池がある家」でも、付けた時期や種類で、停電のときの動き方が違うのです。
付けたときに、説明はしてもらっていたのかもしれません。でも、すぐに停電にでもならない限り、聞いたことは忘れてしまいます。8年たてば、なおさらです。
ちなみに蓄電池の操作パネルは、わが家では浴室の入り口の横、お風呂の換気扇や浴室乾燥機のスイッチの隣にあります。残量はここで見られます。
停電中に気をつけること
停電中に使うときの注意も、メーカーの説明で確かめました。
- 一度に使えるのは合計1500Wまで。超えると止まります。冷蔵庫のコンセントに電気ケトルなどをつながないようにします
- 電池が0%になると止まります。残量があるのに止まったときは、操作パネルのスイッチで動かし直せます
- 昼間は太陽光の電気も使えます。余った分は蓄電池にたまるので、晴れれば夜の分をまた用意できます
- 家庭で使う医療機器には、停電時にこの電気を使わないように、とメーカーが書いています
太陽光発電の停電時の使い方は、資源エネルギー庁も案内を出しています。
資源エネルギー庁「停電時の住宅用太陽光発電パネルの自立運転機能について」
蓄電池がある家で確かめたい3つのこと
わが家で確かめた順番のまま、まとめます。どれも家の中でできて、10分ほどで終わります。
1:分電盤のシールを見る
蓄電池用の分電盤を開けて、「重要負荷」「停電時」などのシールがないか見ます。
切り替えのレバーがあれば、停電したときに自分で操作する作りです。
見るのはふたを開けたところまで。中のカバーは開けないでください。
2:図面か工事の書類で「どこに電気が来るか」を見る
家を建てたときに一緒に付けたなら、ハウスメーカーの電気の図面。あとから付けたなら、取り付けた業者さんの工事の書類に書いてあることが多いです。
見つからなければ、重要負荷のブレーカーを少しの間だけ切って、止まるものを確かめます。冷蔵庫が止まることがあるので、見終わったらすぐに戻します。
3:切り替え方を、付けた会社に一度聞いておく
レバーの上げ下げだけでいいのか、戻すときはどうするのか。
停電してから説明書を探すのではなく、晴れた日に一度聞いておく。
聞いた答えは、分電盤のふたの裏や、スマホのメモに残しておくと、次の停電で迷いません。
まとめ
蓄電池があっても、停電のときに使えるのは、決めておいた一部だけのことがあります。
わが家で確かめたことは、この3つでした。
- 停電中に使えるのは、リビングとキッチンの照明・冷蔵庫・Wi-Fiの4つだけ
- 停電したら、分電盤のレバーを自分で「停電時」に切り替える
- IHは使えないので、カセットコンロは必要(ボンベは缶の底で製造年を確認)
蓄電池 停電の備えは、「何が使えて、どう切り替えるか」を知っておくことから。
付けてから何年もたっている家ほど、一度、分電盤を開けてみてください。

次の台風のときは、レバーを上げて、冷蔵庫とWi-Fiを守る。やることがわかっているだけで、気持ちがずいぶん違うのよ
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