固定資産税 上がったことに気づいたのは退職後です。お金のことを意識するようになり、毎年の税額を確認したところ昨年より1万円増えていました。
毎年なんとなく払っていた固定資産税。
今年ふと思ったんです。
「そういえば、一体いくら払ってるんだろう?」

通知書って、金額のところだけ見て払ってしまうのよね
私も去年までそうだったわ
きっかけは「明細を見てみよう」のひと言
一昨年と去年の明細を並べてみたら、土地の固定資産税が1万円上がっていました。
「そうだったんだ……」と主人。あまり気にしていなかったみたいで。
固定資産税の納税通知書が届く時期は、自治体によって違います。4月に発送するところもあれば、6月のところもあります(東京23区は6月です)。
お住まいの市区町村名と「固定資産税 納税通知書 発送」で検索すると、その年の発送日が出ています。
今はまだ4月。
今年の通知が来る前に、一度ちゃんと確認しておこうと思ったのが今回のきっかけです。
毎年市区町村から通知が来るから、なんとなく信頼してそのまま払ってきていました。
でも、1万円の差に気づいたとき
「本当に正しく計算されているのかな?」という気持ちが湧いてきたんです。
適正な計算がされているか調べてみた
調べてみると、固定資産税の計算間違いは実際に起きていました。
総務省の調査(平成21〜23年度)によると、
税額を修正した納税義務者が1人以上いた市町村が97.0%(回答した1,592市町村のうち1,544団体)という結果が出ています。
ただし、実際に修正された人は納税義務者全体の0.2%。だいたい500人に1人の割合です。
しかも修正は、減るものばかりではありません。同じ調査で土地は32.0%、家屋は40.5%が増額の修正でした。確かめたら税金が増えた、ということもあり得ます。
「うちは大丈夫かな?」と思うのは、自然なことだと思います。

自治体から届くものだから、つい信じてそのまま払ってしまうのよね
でも見るところは決まっているから、5分もあれば終わるのよ
調べた結果、建物も土地も適正な金額で計算されていました。
ひとまず安心しました。
総務省「固定資産税及び都市計画税に係る税額修正の状況調査結果」
課税明細書のどこを見れば、固定資産税が適正か分かるか
同じ調査には、どこを間違えやすいかの一覧も載っていました。多い順に並べると、素人でも見るところが絞れます。
用意するのは、去年と今年の課税明細書2枚だけです。
① 土地の「課税標準額」が「価格」の6分の1くらいになっているか
住んでいる家の敷地は、1戸につき200㎡までの部分が価格の6分の1、200㎡を超える部分は3分の1で計算されます。住宅用地の特例といいます。
明細の「価格(評価額)」と「課税標準額」を見比べて、6分の1前後になっていなければ、この特例が抜けているかもしれません。
土地の修正でいちばん多いのが評価額の修正で29.9%、次がこの特例や負担調整措置の適用の修正で22.9%でした。起きやすいところです。
② 「現況地目」が今の使い方と合っているか
畑をやめて庭にした、駐車場にした。こうした変化が反映されていないことがあります。土地の修正の15.8%がこれでした。
③ 家屋の欄に、もう建っていない建物が載っていないか
納屋や物置を壊したのに、明細に残ったままになっていることがあります。家屋の修正でいちばん多いのがこれで23.6%でした。
逆に、増築した部分が載っていないこともあります(20.6%)。こちらは後からさかのぼって請求されるので、気づいたときに伝えておくほうが痛手が少なくて済みます。
④ 地積・床面積が登記と合っているか
数字を見比べるだけです。合っていなければ、明細を持って市区町村の資産税課(固定資産税係)へ。電話でも受け付けてもらえます。

明細って細かい字ばかりで、開く気にならないのよね
でも見るのは4か所だけでいいのよ。去年の分と並べるのがコツだわ
確かめられる期限が2つあります
ひとつは縦覧です。毎年4月1日から第1期の納期限までの間だけ、近所の土地や家屋の価格と自分のものを並べて見比べられます。無料です。「うちだけ高くないかしら」を確かめられるのは、この期間だけです。
もうひとつは審査の申出です。価格そのものに納得できないときは、納税通知書を受け取った日の翌日から3か月以内に、固定資産評価審査委員会へ申し出ることができます。
気をつけたいのは縦覧のほうです。通知書が届いてから動くと締め切りに間に合わないことがあるので、4月1日からと覚えておくのがよさそうです。
払いすぎていた場合、地方税法で戻るのは5年分まで。ただし独自の決まりを設けて10年〜20年分を返している自治体もあります。年数は自治体ごとに違うので、窓口で聞いてみてください。
固定資産税 上がった理由と、値上がりは今後も続くのか
では、なぜ去年1万円上がっていたのか?
固定資産税の評価額は、3年に一度「評価替え」が行われる仕組みになっています。
令和6年度(2024年度)がその評価替えの年でした。
このタイミングで土地の評価額が上がった場合、税額も上がります。
ただし、据え置かれるのは評価額のほうです。評価替えのない年でも、土地の税額は上がることがあります。
負担調整措置といって、税金のもとになる課税標準額がまだ低い土地は、毎年少しずつ引き上げられていく仕組みがあるためです。住宅用地なら、年に5%ずつ。
つまり我が家の1万円が、評価替えのせいなのか、この調整のせいなのかは、明細を見ないと決められません。見分け方はこうです。
- 「価格(評価額)」が去年より増えている → 評価替えで上がった
- 価格は同じなのに「課税標準額」だけ増えている → 負担調整措置で上がった
明細を2枚並べれば、それだけで分かります。
いずれにしても、
次の評価替えの年(令和9年度・2027年度)にまた動く可能性があります。
そのときのために、心構えだけはしておこうと思いました。
一方、建物の固定資産税評価額は年々下がっていきます。
木造の住宅なら、新築のときから毎年少しずつ下がっていきます。
下がりきるまでの年数は家のつくりで違っていて、15年・20年・25年・35年の4つの区分があります(固定資産評価基準の木造家屋経年減点補正率基準表)。
そこまで来ると新築時の20%になり、それ以上は下がりません。
年数を数えなくても分かる方法があります。去年と今年の明細で、建物の「価格」が同じ額なら、もう下がりきっているということです。
建物の分がこれから増えることはありません。増築すれば別ですが。
※ここでいう「評価額」は固定資産税を計算するための評価額のことです。
実際に売買するときの市場価格とは別のものになります。
これをきっかけに、資産のことを考えてみた
固定資産税を調べていたら、ふと
「この家、将来どうなるんだろう?」
という気持ちになりました。
私たち夫婦は2人暮らし。
子どもは2人いますが、長男はまだ独身。
以前こんなことを言っていました。
「実家には住む気はないよ」
私たちが亡くなった後、この家はどうなるのか。
改めてちゃんと考えなきゃいけないなと思いました。

「終活」という言葉が頭をよぎりましたが、
まずは現実を整理するところから。
選択肢を整理してみた
① 売る
家にはまだローンが残っています。
建物の評価額は前述の通り年々下がっていくもの。
今の段階で売れたとしても、ローンが残ったままでは家がなくなって
借金だけが残る状態になりそうです。
今すぐ売るのは難しいという結論になりました。
② 貸す
「しばらく貸して、将来戻る前提で」という考えも浮かびました。
でも、よく考えてみると……
- 貸している間の固定資産税は、引き続き自分たちが負担する
- 古くなれば修繕費も必要になる
- 自分たちはどこか別の場所を借りて住まないといけない
家賃でローンを返しながら、自分たちも別に家賃を払う。
二重の出費になってしまいます。
また、人に使ってもらうと、
自分たちで住んでいたときには気づいていた小さな不具合が
見えにくくなってしまうことも。
これも、なしかなぁ……と。
③ 土地を活用する
田舎で広めの土地があるので、
「余ったスペースを何かに使えないか」とも考えました。
駐車場や、トランクルーム(コンテナを設置して荷物を預かるサービス)などの
アイデアが浮かびましたが、
周りは住宅地が多く有料駐車場の需要が見込みにくいこと、
整地や設置に費用がかかることなどを考えると、今の段階では現実的に難しそうです。
息子に伝えておきたいこと
今すぐ何かを決めるわけではないけれど、
長男には将来のために、ひとつだけ頭に入れておいてほしいことがあります。
それは、広い土地を一度にまとめて売り出さないこと。
田舎で広い土地を一気に売り出しても、
買い手が見つかりにくく、条件が不利になることがあります。
あくまでも素人考えですが、3区画ほどに分けて売る方法なら、
一般的な住宅のサイズに近くなって、買い手がつきやすくなるのではと思っています。
建物は将来的に解体して更地にした上で、という前提ですが、
親のアイデアとして、頭の片隅に置いておいてもらえたら。

こういうことを、元気なうちに整理して伝えておくことが
大事だなと思いました🍀
まとめ|「いくら払ってるんだろう」のひと言から始まった
- 3年間で97.0%の市町村に税額の修正があった。ただし修正されたのは納税義務者の0.2%で、うち3〜4割は増額だった(総務省調査)
- 明細で見るのは、住宅用地の特例が効いているか・現況地目・もう無い建物・地積の4か所
- 縦覧は4月1日から第1期の納期限まで、審査の申出は通知書を受け取った日の翌日から3か月以内
- 土地の評価額は3年ごとの「評価替え」で変わる。価格が同じなのに課税標準額だけ増えていたら負担調整措置
- 建物の評価額(木造)は15〜35年で新築時の20%まで下がり、その後は横ばい(売買時の市場価格とは別)
- 売る・貸す・土地活用を検討したが、今すぐできることは限られている
- 将来は土地を分割して売ることも選択肢のひとつ
お金のことは、ついつい後回しにしがちです。
でも、こうして一度立ち止まって整理してみることって、
すごく大切だなと改めて感じました。
この記事が、固定資産税がもう少し安くならないかな、
と思っているどなたかのお役に立てれば嬉しいです🍀

「いくら払ってるんだろう?」のひと言から、
こんなに深いところまで考えることになるとは。
でも考えてよかったです🍀
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