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去年しまったはずのニットを出したら、うっすら黄ばんでいた——衣替えのたびに、そんながっかりはありませんか。
実は、衣替え 50代でいちばん差がつくのは「捨てる・残す」を決めることより、残すと決めた服をどうしまうかなんです。
しまい方をひとつ変えるだけで、来年の春に出したときの服の状態が変わるからです。
この記事では、しまう前にやっておきたいお手入れ3つと、意外と間違えやすい防虫剤の置き方、そして「衣替えという作業そのものを小さくしていく」考え方までをまとめます。
衣替え 50代がしんどいのは「量」だけが理由じゃない
衣替えが億劫なのは、服が多いからだと思っていませんか。
もちろん量は関係します。でも、もうひとつ大きいのが「入れ替える」「仕分ける」「しまう」を一日で全部やろうとしていることです。
一気に片づけようとすると、途中で力尽きます。しかも力尽きるのはたいてい最後の「しまう」の工程で、そこが雑になると、来年出したときに黄ばみや虫食いになって返ってきます。
だからこの記事では、思い切ってしまう工程だけに絞ります。服を減らすほうの話は、別の記事に書きました。
気になる方は、クローゼット整理 50代の服の減らし方3ステップ|「1軍だけ」の心地よさもあわせてご覧ください。

減らすのと、しまうのは別の日でいいのよ。同じ日にやるからしんどいの
しまう前のお手入れ3つ
①「一度しか着ていない服」ほど、洗ってからしまう
しまう前に洗うのは、汚れているからではありません。見た目にきれいでも、皮脂や汗は繊維に残っていて、それが1年かけて黄ばみに変わります。
やっかいなのは、皮脂汚れは衣類害虫のエサにもなることです。つまり「きれいに見えるから」としまった服ほど、来年ダメージを受けて出てくることがあります。
判断に迷ったら、一度でも袖を通したなら洗う。これで大丈夫です。
② 完全に乾かしてから、フタを閉める
洗ったあと、すぐ収納ケースに入れて閉めてしまうと、湿気が閉じ込められてカビの原因になります。
とくに厚手のニットやデニムは、表面が乾いていても内側が湿っていることがあります。触って冷たく感じたら、まだ乾いていません。
しまう日は、よく晴れて空気が乾いた日を選ぶと失敗しません。雨の日にしまうと、湿った空気ごとフタをすることになります。
③ ケースは8割まで。詰め込まない
収納ケースにぎゅうぎゅうに詰めると、空気が通らないうえに、防虫剤の成分も行き渡りません。
目安は8割。手を入れてすっと動くくらいの余裕を残します。
もうひとつ、8割にしておくと来年の自分がラクです。入れるときは押し込めても、出すときは押し込めません。詰めた服は、次の春にしわくちゃで出てきます。
防虫剤は「衣類のいちばん上」に置く
ここは知らないまま何年も間違えている人が多いところです。
防虫剤の成分は空気より重いので、上から下へ広がっていきます。つまりケースの底や服の間に入れても、成分は上に昇っていきません。置くのは、たたんだ衣類のいちばん上です。
そしてもうひとつ、こちらのほうが実害が大きいので必ず覚えておいてください。
種類の違う防虫剤を混ぜて使わないこと。 防虫剤にはピレスロイド系・パラジクロルベンゼン・ナフタリン・樟脳の4種類があります。このうちピレスロイド系以外を2種類以上いっしょに入れると、薬剤が溶けて衣類にシミや変色が出ることがあります。
去年の残りが入っているケースに、今年買った別の防虫剤を足す——これがいちばんやりがちなパターンです。
種類を変えるときや、前に入れていたものがわからないときは、①古い防虫剤を取り出す→②衣類とケースに風をあててにおいを飛ばす→③新しいものを入れる、の順番にします。
なお、入れ替え作業そのものも換気をしながら行ってください。
「下まで届くの?」は、置く数で解決する
正直に書くと、私は長いあいだ、上に置くだけでは下の服まで届かない気がして、衣類の間にも挟んでいました。同じことをしている方は、けっこう多いのではないでしょうか。
でも、挟む必要はありません。効き目を決めるのは置く場所ではなく、ケースの大きさに対して何個入れるかです。
メーカーが示している標準の使用量は、こうなっています。
- 衣装ケース50L(33×50×30cmくらい)… 2個
- 衣装ケース75L(40×75×25cmくらい)… 3個
- タンスの引き出し50L(83×40×15cmくらい)… 2個
お手持ちのケースが何リットルか分からないときは、大きさから計算する方法があります。
数が足りないぶんを間に挟んで補おうとすると、薬剤が衣類に直接触れて付着することがあります。数を守って、上に置く。これがいちばん確実です。2個以上入れるときは、1か所にまとめず、間隔をあけて置いてください。
そしてもうひとつ、メーカーが指定しているのがフタのある密閉性の高い容器で使うこと。開けっぱなしの棚では、成分が下に降りる前に逃げてしまいます。
1年しまうなら、効果が長く続くタイプを
「秋にしまって春に出すだけなら、半年もてば十分では」と思うかもしれません。私もそう思いました。
ただ、引き出し・衣装ケース用の防虫剤は、主要メーカーのものがどれも1年間有効で、半年タイプという選択肢がほとんどありません。1年タイプが標準だと思って選んで大丈夫です。
むしろ1年もつことには利点があります。衣替えでしまった服は、「来年は着るかな」と思いながら、そのまま1年以上眠ってしまうこともあるからです。途中で入れ替えなくていいぶん、忘れる心配がありません。エステーの「ムシューダ 1年間有効 引き出し・衣装ケース用」も、そのタイプです。
無香タイプなら、来年出したときに服ににおいが残りにくく、そのまま着られます。ピレスロイド系なので、先ほどの「混ぜるとシミになる」組み合わせにも当てはまりません。
来年フタを開けたら、取り替えサイン(「おわり」の表示)が出ていないかだけ確認してください。
収納ケースは「中が見える」「重ねられる」で選ぶ
しまい方でもうひとつ効くのが、ケース選びです。
中身が見えないケースは、来年「どこに何を入れたか」を思い出せません。結局ぜんぶ開けることになって、そこで衣替えが止まります。
そして、たたんで重ねるより立てて入れるほうが、上の服をどかさずに一枚だけ取り出せます。取り出しやすさは、そのまま「着る服が増える」ことにつながります。
積み重ねるなら、たわみにくいものを選んでください。安いケースは重ねると下段がゆがんで、引き出しが開かなくなることがあります。
中が見えて、積み重ねられるケース
天馬の「フィッツケース クローゼット」は、中身が見える半透明タイプです。
いちばんの特徴は、たわみにくいこと。安い収納ケースは重ねると下段がゆがんで、引き出しが開かなくなることがあります。ここが「安物買い」になりやすいところです。
そしてこのケースは日本製です。正直、価格は安いほうではありません。ただ、衣装ケースは一度買ったら何年も使うものですし、衣替えのたびに開け閉めするものです。ゆがまない・割れないという一点にお金を払う価値は、じゅうぶんあると思っています。サイズは幅39×奥行53×高さ30cmが、クローゼットの下段に収まりやすい定番です。ほかにも幅・高さの展開があるので、しまう場所を測ってから選んでください。
もうひとつ、買い足すときのことも書いておきます。
フィッツケースが発売されたのは1986年。それから今日まで、サイズ展開が変わっていません。40年近く同じ規格のままということです。
収納ケースでいちばん困るのが、何年か経って1段足したくなったときに「サイズが変わっていて重ねられない」という事態です。そこが起きないというのは、長く使うものとしてかなり心強いところだと思います。
立てて入れれば一枚だけすっと抜けるので、8割収納との相性もいいです。
衣替えは「小さくしていける」作業です
ここからは、私自身のここ1年の話をさせてください。
今年、私はほとんど服を買いませんでした。買う気がなくなった、という言い方がいちばん近いです。
きっかけは、退職後にまとめて服を見直したことでした。売れそうなものだけ手放して、残りは一部屋に種類ごとに並べて、体型の近い親戚の女性に「好きなものを持って帰ってね」とお願いしました。それでも残ったものは、市の回収に出しました。
減らしたあとに気づいたのは、服が減ると、衣替えという作業そのものが小さくなるということでした。
今はTシャツもハンガーに掛けてしまっているので、ウォークインクローゼットのバー一本でだいたい足ります。引き出しに詰め替える工程が、そもそも発生しなくなりました。
とはいえ、これは私ひとり分の話です。夫の服はまだ引き出しが必要ですし、家族の分まで一気にというわけにはいきません。自分の分から始めて、少しずつでいいと思っています。
自分の「制服」を決めると、朝の服選びがなくなる
今は職業訓練に通っていて、通学の服を自分の中で決めてしまっています。
上はカーディガン、下は前の職場で着ていた黒のパンツ、インナーは3枚をローテーション。カーディガンは日焼け予防と、冷房の冷え対策も兼ねています。
これだけ決めておくと、朝、迷う時間がゼロになります。休みの日も、ズボンの色を変えるくらいで、だいたい同じ格好をしています。
ちなみに前の職場の制服は、いまも現役です。黒のパンツは生地が上質で形も気に入っていたので毎日はいていますし、ジャケットも黒が深くてシンプルなので、これから面接に着ていくつもりです。ロゴが入っているブラウスだけは、さすがにもう着られないので手放す予定でいます。
着られる服と、役目が終わった服。同じ制服でも、分かれ目はそこでした。
人は、思っているほど人の服を見ていない
美容の仕事をしていた時に気づいたことがあります。
人は、他人の服をそんなに見ていないし、覚えていません。
見ているのは、服の種類やブランドではなく、清潔感のほうです。髪がぼさぼさでないか、服がしわしわでないか、靴が汚れていないか。目に留まるのは、たいていそこです。
逆に言えば、当たり障りのない服なら、印象にすら残りません。毎日違う服を着なければ、と思っていた頃の私は、そこにずっと気づいていませんでした。
もちろん、会う人に失礼のないように身支度を整えることは大事です。「あなたに会うために整えてきました」という姿勢は、ちゃんと伝わります。でもそれは、服の枚数とは別の話でした。

枚数じゃなくて、清潔感。そう決めたら、ずいぶん身軽になったのよ
これから買うなら「通年」と「シンプル」で
とはいえ、どうしても一着必要になることもあります。
今の私の基準は、こんな感じです。
- 一年を通して着られるか(白いシャツ、黒のパンツなど)
- 長く着られそうな形か
- 買うならフリマアプリで探して、着なくなったらまた出す
新品を買わない、と決めているわけではありません。ただ、「シーズンだから買う」のはやめました。
正直に言うと、私のクローゼットもまだ途中です。この夏一度も着なかったワンピースが、まだ何枚か残っています。それでも、隙間はずいぶん増えました。
減らすのは、一日で終わらせなくて大丈夫です。今年しまう服をきちんとしまう。それだけでも、来年の衣替えは少し軽くなります。
まとめ
衣替え 50代は、しまい方を変えるだけで来年の服の状態が変わります。
- しまう前に、一度でも着た服は洗う(皮脂が黄ばみと虫食いの原因になる)
- 完全に乾かしてからフタを閉める。しまうのは晴れて乾いた日に
- ケースは8割まで。詰め込むと空気も薬剤も通らない
- 防虫剤は衣類のいちばん上に置く。成分は上から下へ広がる
- 種類の違う防虫剤を混ぜない。足すときは古いものを抜いて、風をあててから
- ケースは中が見えて、たわみにくいものを。立てて入れると来年ラク
そして、衣替えは年々小さくしていける作業です。服が減れば、入れ替えという工程そのものが減っていきます。
今年の秋は、まず「しまい方」だけ。それだけでも、来年の春の自分がずいぶん喜びます。

全部やらなくていいの。今年はしまい方だけ、で十分よ
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